気ままに日向坂

日向坂46のコンサート(セットリスト)についてをメインに、音楽活動について思ったことを書いていきます

日向坂46 ”春の大ユニット祭り” での生歌歌唱を観て思ったこと

日向坂46のライブパフォーマンスの特徴は、サビ以外ほとんど生歌であること。

これは、所謂おひさまの間でも評価は高くて「歌声に安定感がなくても僕はその心意気を買いたい」という意見も見たことがある。

 

でも私は、イントロを踊っただけでも歌声が乱れたり、それ以前に歌唱力がよっぽどでない限り、口パクをやってほしいと思う。理由は以下の通りだ。

① 全体の完成度が落ちるから

② 聴くに堪えないから

③ 歌いながら踊るスキルに長けていないメンバーの評判が下がる懸念があるから

 

こう思う理由は、最近まで韓国のアイドルにハマってた時期があることが関係していると思っている。

 

もともと、2011年にAKBにハマって以降、自分がアイドル(アーティスト)に歌唱力やダンスの上手さを求めることはなかった。だが、2018年にProduce48にハマって以降、韓国のアイドルも好きになって、それまで見てきた日本のアイドルと桁違いの歌とダンス(と容姿)に触れてきた。

2020年3月に、何を思ったか「日向坂で会いましょう」を観るようになってから”おひさま”になったが、如何せん音楽がダメすぎる。ダメというか、激ハマりしてたあの時のAKBとほとんど同じ匂いがするのだ(それはそうなのだが)。自分の土台にあるのは確かにAKBだがそれはあの時のAKBだから良いわけで、ましてや世界水準のK-POPを聴いてから”こっち”に来ると「戻ってきたなぁ」って苦笑いする。そしてその物足りなさみたいなものを感じるようになってから辿り着いた2020年7月、自身初の日向坂ライブ。楽曲の完成度はともかく、生歌だった。だがお世辞にも上手とは言えない…。

2013年ぐらいだったらこの時に「でも頑張ってるな」と純粋に思えただろうけど、7年も経てば人間は成長する。聴くに堪えないのだ。

でもやっぱり日向坂のメンバーは大好きだからライブや歌番組もそれなりに観てみるんだけど、やっぱり今日もキツかった。

 

つまり私は、1曲を披露する数分間に「完成度」を要するようになった。

ここでいう「完成度」とは、視覚的なもの(ダンス、フォーメーションなど)と聴覚的なもの(歌声)が、個人的に求める水準に達しているかどうかだ。ボーイバンド・ガールバンドの場合は[歌いながら踊る]のが前提としてあるので、生で歌うなら[踊りながら歌える安定感]もその「完成度」に含まれる。

生歌に関しては、冒頭に書いた「心意気を買いたい」気持ちは分からなくもないが、その言葉でカバー出来る歌唱力だったら良いと思う。でも今日のライブでは、そこまで上手じゃない人もいるのにその人たち含めて全員が、サビ以外被せることなく、踊りながら生で歌っていた。

つまり、聴覚的なものが私個人が良しとする完成度に達していないので、キツいと感じたのだ(ダンスの良し悪しは、歌唱力の良し悪しより難しいと思う)。

これってメンバー自身の評価を下げることにも繋がりかねない。私にとってそこに「頑張ってるんだからいいじゃん」は通用しない。

 

数ヶ月前にBTSが『Dynamite』を発表して世界中でパフォーマンスを行った。

そこでは、CD音源とは違う声がオケに乗っていた。つまり、音源とは違う歌声が聴こえることで口パクでないと錯覚させてライブ感があるようにしているのだ(もちろん毎回ではない)。

彼らには生歌でも通せるほどの歌唱力やテクニックはあると思うが、天下のBTSでさえ常に生歌ではないのだ。あれだけ踊っていれば歌声が安定しないのも至極当然なことなのに、その状況下でわざわざ生歌にして惨めな姿を見せるなんてことは、実力至上主義の世界ではあってはならない。

 

日向坂が生歌にこだわる理由が分からない。

「挑戦する気持ちが大切」なのだとしたらそれは精神論と同じで論理的ではなく全く理解出来ない。なぜなら、自分の歌唱力(踊ってるからさらに下手に聴こえる)が世の中に疑いもない事実として広まるからだ。「歌が上手くないことなんてどうでもいい、純粋に踊りながら歌いたい」のか、大人の言う通りにしなければならないからなのか。

 

ただ私がもっと分からないのは、口パクの方が明らかにパッケージとして見栄えは良いのに、「生歌だ!すごい!頑張ってる!信頼出来る!口パクは悪!手抜き!」と言う人達だ。なんか「我慢をすることが美しい」みたいな古い日本の価値観って感じがする。仮に大人たちが決定事項のように言ったのなら、明らかに良くないパッケージを我慢してまで披露した・させたその先にあるのは何なんだ?

 

このライブを観終わって分かったこととして、私はこのグループに「ある意味では音楽面で期待している」こと、「メンバーの可愛さや楽しさに共感している」ことだ。そりゃそうだ。ひなあいから日向坂にハマったのに生歌がひどいからファンを辞めるなんてあまりにも暴論だ(こんなことでファンを辞める人なんていないと思うが)。

やっぱりライブの良いところは、メンバーの容姿の良さが堪能出来ることだ。色々なことに不満があってもメンバーの可愛さには救われる。

『キレイになりたい』『もうこんなに好きになれない』が今日のベストでした。